JLPT · JLPT 2
アルバムの中の約束
久しぶりに実家に帰省した。 目的は自分の古い部屋の片付けだ。
Level: N2 · 31 sentences
Transcript
- 久しぶりに実家に帰省した。
- 目的は自分の古い部屋の片付けだ。
- 本棚の奥を整理していると、
- 一冊の埃っぽいアルバムを見つけた。
- 表紙には「思い出」とだけ書かれていた。
- ページをめくるたびに、
- 忘れていたはずの記憶が蘇ってくる。
- 幼い頃の私と隣に住んでいた幼馴染。
- 最後のページに一枚の写真があった。
- それは、小学校の卒業式の日に撮ったものだ。
- 写真の裏には、小さな文字でこう書かれていた。
- 「二十歳になったら、あの丘で会おう」。
- すっかり忘れていた約束だった。
- あの丘とは、街を見渡せる小高い場所のことだ。
- 子供の頃、僕たちはそこがお気に入りだった。
- 彼は今、どこで何をしているのだろうか。
- 忘れるどころか、約束の言葉が鮮明に思い出される。
- もう二十歳はとっくに過ぎてしまったものの、
- 胸が締め付けられるような気持ちになった。
- 懐かしさで胸がいっぱいにならざるを得なかった。
- 連絡先も知らないし、会える保証なんてどこにもない。
- しかし、このまま何もしないわけにはいかない。
- 私はスマホを取り出し、彼の名前を検索してみることにした。
- 小さな希望を胸に抱きながら。
- すると、見覚えのある名前が画面に表示された。
- その瞬間、あの丘で交わした約束が今も続いているような気がした。
- 私は迷わず、彼にメッセージを送った。
- しばらくすると、彼から返信が届いた。
- 「久しぶり。あの丘のこと、覚えてるよ」
- その一言を読んだ瞬間、昔の二人の笑顔が鮮明に蘇った。
- 忘れていた約束は長い時間を越えてもう一度私たちをつないでくれた。