JLPT · JLPT 5
我思う、故に我あり
最近、よく考える言葉があるんです。 「我思う、故に我あり」。
Level: N2 · 36 sentences
Transcript
- 最近、よく考える言葉があるんです。
- 「我思う、故に我あり」。
- デカルトの有名な哲学の言葉ですね。
- 昔は、なんだか難しすぎて、
- 自分とは、関係ないと思っていました。
- でも、最近仕事を辞めたことで、
- この言葉の意味を考えざるを得なくなりました。
- 会社員だった頃の私は、
- 名刺の肩書きがすべてだと思っていたんです。
- それがなくなってしまった今、
- 自分は何者なんだろうと。
- 急に不安になったわけです。
- しかし、まさにその「何者なんだろう」と悩むことこそが、
- 私が「考えている」証拠なんですよね。
- これからどうしようか、
- 何をしたいのかって、
- 一日中、頭の中で自問自答しています。
- 安定した生活を手放したものの、
- 不思議と後悔はしていません。
- なぜなら、今の私は誰かに与えられた役割ではなく、
- 自分の意思で、自分の存在を確かめているからです。
- 社会における自分の立場は失ったかもしれない。
- でも、それは私の本質ではない。
- 毎日悩んだり、迷ったり…。
- 時には新しいアイデアが浮かんだり。
- そういう思考の積み重ねこそが、
- 「私」という人間を形作っているんだと。
- 他人からの評価に対して、
- 以前ほど気にならなくなりました。
- 評価どころか、むしろ自由を感じています。
- 私にとって、考えることは、
- 生きていることそのものなんです。
- だから「我思う、故に我あり」という言葉が、
- 今はすごく心に響きます。
- たとえ答えが見つからなくても、
- 考えることをやめない限り、私はここにいる。