Folk tales · Section 1
人魚の真珠
むかしむかし、ある海辺の村に、 健二という、心の優しい漁師がいました。
Level: N2 · 33 sentences
Transcript
- むかしむかし、ある海辺の村に、
- 健二という、心の優しい漁師がいました。
- 彼は毎日、海に出て魚を釣っていました。
- しかし、いつも少し寂しいと感じていました。
- ある嵐の夜のことです。
- 大きな波が浜辺に打ち寄せていました。
- 健二は、浜辺で何かを見つけました。
- それは、美しい人魚でした。
- 人魚はケガをしていて、動けないようでした。
- 健二は人魚を助けることにしました。
- 彼は人魚を秘密の入り江に運びました。
- そして、毎日彼女の世話をしました。
- 彼女の名前は、しおりだということでした。
- 健二は陸の話をしおりに聞かせました。
- しおりは海の不思議な話をしてくれました。
- 二人はいつのまにか愛し合うようになりました。
- しかし、問題がありました。
- しおりは陸では生きられません。
- 健二は海の中で暮らすことはできません。
- 陸にいる時間が長くなるにつれて、
- しおりはだんだん弱くなっていきました。
- 彼女の美しい髪の色も、薄くなってきたのです。
- 健二はとても悲しくなりました。
- 彼は、本当の愛とは何かを考えさせられました。
- 彼女をここにいさせるのは、本当に彼女のためになるのだろうかと。
- 彼はついに、一つの決心をしました。
- しおりを海に帰してあげることにしたのです。
- 次の満月の夜、健二はしおりを抱きかかえて海へ向かいました。
- 「君の幸せが、僕の幸せだから。」
- しおりは涙を流しながら、彼に真珠を渡しました。
- それは、感謝の気持ちのしるしでした。
- 彼女は静かに海の中へ消えていきました。
- 本当の愛とは、相手の幸せを願うことだと、健二は学びました。