Folk tales · Section 1
幻の島のメッセージ
僕の故郷の町には、ある言い伝えがあった。 それは干潮の時だけ現れる「幻の島」の話だ。
Level: N2 · 21 sentences
Transcript
- 僕の故郷の町には、ある言い伝えがあった。
- それは干潮の時だけ現れる「幻の島」の話だ。
- 大学の夏休み、僕たち仲間四人はその島の探検を計画した。
- 干潮の時刻を調べ、小さなボートを借りた。
- 目的地に近づくにつれて、海の中から不思議な岩場が姿を現した。
- これが幻の島に違いない。
- 上陸してみたものの、そこには草木一本生えていなかった。
- ただ、島の中心に古代の文字が刻まれた石碑が立っていた。
- 僕たちはその碑文にすっかり心を奪われた。
- 歴史を専攻している友人が、なんとか解読しようと試みた。
- 「宝のありかを示す地図などでは?」
- そんな期待を抱いたが、現実は違った。
- 解読の結果、それは宝の地図どころか…
- 「自然を敬い、共に生きよ」という古代の人々からのメッセージだったわけだ。
- 財宝こそなかったものの、
- 僕たちはそれ以上の価値あるものを見つけた気がした。
- その時、潮が満ち始めていることに気づいた。
- 急いでボートに戻らざるを得なかった。
- あっという間に、島は再び海に沈んでいった。
- 幻の島は物理的な宝を隠していたわけではない。
- あの経験こそが、僕たちの宝物になったのだ。