Folk tales · Section 1
星から来た訪問者
僕は昔から星空を眺めるのが好きだった。 この田舎町においては、都会では見られないほどの星が輝く。
Level: N2 · 25 sentences
Transcript
- 僕は昔から星空を眺めるのが好きだった。
- この田舎町においては、都会では見られないほどの星が輝く。
- ある晩、いつものように望遠鏡を覗いていたところ、
- 奇妙な光が目に入ったのだ。
- それはどの星座にも属さない、
- 淡く点滅する光だった。
- 最初はただの人工衛星か何かだと思ったものの、
- その光は毎晩少しずつ大きくなっていった。
- 不安というよりは、むしろ好奇心が勝っていた。
- そして一週間後の夜、ついに事件が起きた。
- 強い光が裏の畑に落ちるのが見えた。
- 恐る恐る近づいてみると、
- そこには小さな宇宙船らしきものがあった。
- 扉が静かに開き、中から光の生命体が出てきた。
- 恐怖を感じるどころか、なぜか懐かしい気持ちになった。
- その訪問者は言葉を話すわけではなかった。
- しかし、頭の中に直接映像を送ってきたのだ。
- 遠い星が寿命を迎え、
- 故郷を離れざるを得なかったこと。
- 長い旅の末、この地球にたどり着いたわけだ。
- 僕らは数か間、静かな時間を共に過ごした。
- やがて別れの時が来た。
- 訪問者は僕に小さな水晶を手渡し、
- 静かに空へと帰っていった。
- 今でも僕は、あの水晶を握りしめて夜空を見上げている。